平成23年度 資源エネルギー庁が平成23年度第一次補正予算で実施した原子力安全規制広聴・広報事業 事業報告書 について 2012/4/10 送信
これは3/31に書き始めたもの。その後再公開されたので、報告書についてはここを参照。 それを踏まえて公開されたQAはこちら。
1.背景情報
このプロジェクトにはもちろん何の関係もないが、東大原子力で修士終了後、野村総研で3年程度勤務。官公庁のプロジェクトも担当。博士課程などを経て現在は慶應でマーケティング担当。対面でのクチコミ、インターネット上での書き込みなどのeクチコミは研究テーマの柱の一つ。例えば最近のこれを参照。クローリング(キーワードサーチして、ヒットしたコンテンツをダウンロード。そこから必要な部分を切り出すこと)も自分でしている。 官庁の仕事もしたので、仕組みはだいたい推測できる。
このプロジェクトにはもちろん何の関係もないが、東大原子力で修士終了後、野村総研で3年程度勤務。官公庁のプロジェクトも担当。博士課程などを経て現在は慶應でマーケティング担当。対面でのクチコミ、インターネット上での書き込みなどのeクチコミは研究テーマの柱の一つ。例えば最近のこれを参照。クローリング(キーワードサーチして、ヒットしたコンテンツをダウンロード。そこから必要な部分を切り出すこと)も自分でしている。 官庁の仕事もしたので、仕組みはだいたい推測できる。
3.問題点
インターネット上の情報を検閲しているかのようにもとられるプロジェクトであるという根本的な問題がある。これはひとまずおいて、いくつかの問題を指摘する。
1)成果物の仕様違反
仕様書には上にあるように100問以上を作成するとある。しかし、この報告書には60問程度しか設定されていない。明らかに仕様を満たしていない仕様違反である。
下記の天ぷら報告書 の項も参照
2)入札時の評価項目
事業従事予定者に、事業内容に関する専門知識・ノウハウ等があるか。
→アサツーDK ADK(旭通信社と大広という代理店が合併もしくは持ち株設立)に放射線についての専門的な知識があるはずはない。
3)過大な費用
・7400万円で落札したとある。
野村も別プロジェクトを同じ時期に落札しているよう。
それなりに知識のある良心的な者を招集すれば200万円もあれば十分できる内容。明らかに過大な金額。
事業従事予定者に、事業内容に関する専門知識・ノウハウ等があるか。
→アサツーDK ADK(旭通信社と大広という代理店が合併もしくは持ち株設立)に放射線についての専門的な知識があるはずはない。
3)過大な費用
・7400万円で落札したとある。
野村も別プロジェクトを同じ時期に落札しているよう。
それなりに知識のある良心的な者を招集すれば200万円もあれば十分できる内容。明らかに過大な金額。
(1)謙虚な見積もり例
・データの収集、整理
キーワードを指定してクローリング。簡単に分類集計。グラフ作成。
それなりのスキルが必要なので。単価を高めに。
2万円/人日×30人日 ~60万円
・QA案の作成 それらからQとあわせてAを70程度作成。
質問作成専門家?に意見を聞いてとりまとめ。
1万円/人日×70人日 ~70万円 →多分どこかの院生をバイトで使用
・委員への手当
1問あたりもっとも詳しそうな専門家に意見をきく(複数にきくと対立したりして面倒なので)。
1問あたり5000円の手当。
5000円×64問 =32万
・検討会議の開催
1日のみ回答作成専門家を招集して検討会開催。
(日給2万+交通費 )×5名 ~20万円 程度
・報告書執筆、プロジェクト管理
1万円/人日×20人日 ~20万円
・計 200万 程度。
(2)過大な見積もり例
・データの収集、検索、収集のためのシステム構築
必要な機器、ソフトウエア 1000万円
・このための人件費。
主任研究員20万円/人日×60人日 ~1200万円
研究員10万円/人日×60人日 ~600万円
・QA案の作成
それらからQとあわせてAを70程度作成。 質問作成専門家?に意見を聞いてとりまとめ。
主任研究員20万円/人日×60人日 ~1200万円
研究員10万円/人日×60人日 ~600万円
・委員への手当
1問あたりもっとも詳しそうな専門家に意見をきく(複数にきくと対立したりして面倒なので)。1問あたり5万円の手当。
50000円×64問 =320万
・検討会議の開催
検討会議を5回程度開催。
1回あたり (日給10万+交通費 )×5名 ~100万円
×5回=500万円
・報告書執筆、プロジェクト管理
主任研究員20万円/人日×40人日 ~800万円
研究員10万円/人日×40人日 ~400万円
・計 7000万 程度。
どのように見積もられ、実際に支出されたのか開示すべきである。
3)内容について
・報告書およびそれを踏まえて公開されたQAはこちら。
これをみても、いずれもどこかで公開されているようなQAの2番煎じ。 7000万円をかけるような内容ではない。
・体系性のなさ
64問が羅列されているだけである。
基礎知識
原発事故とその経緯について
現状
今後の見通し
問い合わせ窓口
程度に分類すべき。
4)細かい点
・どのように情報を収集したのか?
1日1000件に限定しているので、topsy.comを使ったっぽいが。
・質問の例 p.22 以降
質問をつくるにあたって参考にした書き込みの出所ぐらいは明示すべき。
・専門家 p.50にあるとおり
大場恭子(金沢工大)
金子正人(放射線影響協会顧問 →この人は過去には東電の原子力本部長だったようである)
北村正晴 おなじみ
工藤博司 おなじみ
笹川澄子
どのようにしてこの人達を選んだのか基準ぐらいは示して欲しい。
・100mSV以下ではわかっていないといういつもの回答 広島、長崎のデータでは 線形モデルが支持されているにもかかわらず。。。14報の概要参照
・回答についてはその根拠を示すべきである。
・疲れたのでこれくらいに。
4.おまけ
平成23年度新エネルギー等設備導入促進事業(固定価格買取制度の理解促進事業) 1件 で2億も受注したようである。
2)天ぷら資料、天ぷらプロジェクト
官公庁からの仕事には、仕様さえ満たしたものを期日までに仕上げればいい、というタイプのプロジェクトもある。とにかく"あげればいい"ので、"天ぷら報告書"とか"天ぷらプロジェクト"とか呼んでいた。 このようなプロジェクトでは、期日と仕様さえ見かけ上満たしていれば内容はほぼ問われない。逆に言うと、仕様を満たしているかだけは、チェックするわけで、このプロジェクトで100問を満たしていないことは異常である。
5.意見
本事業の成果について国民の皆様からも様々なご意見をいただきながら、より良い放射線影響等に関する広報を目指して参ります。ご意見は、下記メ【放射線等に関するQ&A ご意見受付: qa-uketsuke@meti.go.jp】ールアドレスまでお寄せください。
とある。自分でチェックして意見を寄せるとよいでしょう。私もこれをメールしました。